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俺たち夫婦は“とこなつの島”に来ている。 子どもをオデットに預けて久々の夫婦水入らずのバカンスだ。 「んー、潮風が気持ちいいわね~♪」 砂浜の上でリリさんはご満悦。 水着コンテストで優勝したチューブトップのビキニが眩しい。 砂浜にマットを敷き、パラソルを差して2人して座る。 「ねぇ、アゼル君」 リリさんがビキニトップのストラップをほどいてうつぶせに寝転ぶ。 「オイル塗ってもらっていいかしら?」 「いいですよ」 俺はサンオイルを取り出し、リリさんの腕と背中に丹念に塗りこむ。 「いっぱい焼いちゃうわよー♪」 「日差し強いから、すぐにコンガリ焼けそうだな」 俺もオイルを塗りたくり、一緒にうつぶせる。 まだまだ日は高い。 パラソルの陰にいても、ものの1・2時間で俺たちは真っ黒に焼けるだろう。 「…ねぇ、アゼル君」 しばらく横になってたら話しかけられた。 「?」 「ううん、2人っきりって久しぶりじゃない?」 「…そうですか?」 「だって、ずっと子育てに夢中だったし、前に一緒にデートしたのも、あの子が生まれる前にこの水着を買いに行った時よ」 言って、ビキニのストラップをつまむ。 「そういえば…」 その仕草に少しドキリとしながらも、素っ気なさげに俺は返す。 「もう! 嬉しくないの?」 「ち、違いますよ! その…」 少し機嫌を損ねてしまったようだ。 リリさんが頬を膨らませ俺をジトッと睨む。 …夫婦同士となっても戸惑い半分、水のように、空気のようにお互いにいて当たり前の感覚半分なんだけど、 これをそのまま言うと、またリリさんはムクれるだろうしなぁ… 「…ごめんごめん、嬉しいなんて当たり前だろ。 ほら、機嫌直して、可愛い顔が台無しですよ」 俺は起き上がり、うつぶせのままのリリさんの肩を優しく揉む。 「むー」 リリさんはムクれたままだけど、目はもう笑っている。 「うふふっ、気持ちいい…ねぇアゼル君、背中もマッサージして♪」 「はい」 体重をかけないように俺はゆっくりとリリさんの体をほぐす。 優しい潮風と相俟ったのか、ものの10分もしないうちにリリさんは安らかな寝息を立て始める。 「………」 無邪気な寝顔。 この寝顔を独占している俺は、やっぱ果報者だな。 起こしてしまわないように頬に軽くキスをして、俺も横になって甲羅干しを始める。 波の音だけが聞こえる。 のろのろと時間が過ぎる。 いつしか俺も微睡みだして… 「ん?」 ふと、体に何かが当たる。 柔らかい感触。 「……リリさん」 リリさんが寝返りをうったのだろう。 俺は苦笑しながら、姿勢を戻してやろうと向き直る。 「…って!」 俺は慌てた。 リリさんは仰向けになって寝ている。 そこまではいい。 しかし、甲羅干しの際、ビキニのストラップを外していた。 そこに寝返りをうてば… …つまり、今、ビキニは胸を隠す役割を全く果たしていない。 俺は焦りながら、バスタオルを探し当て、リリさんにかぶせる。 「…まったく…」 なんでこう無防備なんだよ。 俺が内心ボヤいていると、 「……んー……」 バスタオルの感触に気付いたのか、リリさんが目を覚ます。 「あれぇ…? ……って、あらあら」 自分の状態に気付いて、両手で胸を隠して。 「もう……えっち」 眉をひそめ、ジト、と俺を睨む。 「……それならバスタオル掛けませんよ、普通…」 いや、内心、しばらくぶりにじっくり眺めたかったとは思うが。 「ほら、早くつけて。 後ろ向いてますから」 俺はリリさんに背を向けてそう促す。 バスタオルがマットに落ちる音がする。 で。 「…まだですか?」 とボヤいた俺の背中にふにっ、と柔らかい感触。 「……ねぇ、アゼル君~」 クスッと言う小さな笑みと共にリリさんが俺に引っ付いてくる。 「うわ、な、何?」 「……ごめんネ、冗談よ♪」 「いいですよ。 じゃ、もうひと泳ぎしますか」 と振り向いて、思わずのけぞる。 …脱いでるじゃんかよ! 小麦色に灼けた肌と白いままの乳房のコントラストにクラクラする。 「…ねぇ、私って、そんなに魅力ないのかしら?」 リリさんが上目遣いに甘えるように俺の眼を覗き込む。 そう来られたら… 「そんなワケない。 綺麗だよ、リリさん」 無条件降伏。 優しく抱き寄せる。 抱き寄せたまま、俺は素早く視線を走らせる。 近くに他人の気配は…ない、あるわけない。遥か向こうにモンスターがくつろいでいるだけだ。 …よし。 俺はリリさんの顔を覗き込み…いきなりキスを貪られた。 「ん…ぐ……」 俺は目を白黒させる。 こんな積極的だっけ? リリさんの柔らかい舌が俺に入り込む。 気を取り直して俺も負けじと舌を絡める。 …そういや、確かにキスするのも『久しぶり』だな… と思い当たって、一度キスを解いて、 「…『久しぶり』だし、いっぱい、キスしよう」 と言って今度は俺がリリさんの唇を奪い取る。 深く深く吸い、舌を躍らせる。 上顎を舐めると、 「…ん……はぁ…」 とリリさんの口から甘い吐息が聞こえてくる。 キスを続けながら、俺は手を伸ばして、リリさんの豊かな乳房に触れ、ゆっくりと揉み始める。 同年代と比較すると遥かに大きい乳房は、張りがあって俺の手を弾き返すくらいだ。 「や…あん……ふぅ…」 キスの合間に甘い声が漏れる。 俺は手を休めずに首筋にキスを落とし、そのまま乳房に滑らせようとしたが、首にキスした途端、 「ん…ダメ…痕、残っちゃう…」 拒まれる。 ま、真っ昼間にキスマークじゃ恰好つかないしな。 「しょうがない。 …じゃ、こうだ」 作戦変更。 俺は直接リリさんの乳首を唇で転がす。 「ああっ! んぅ…!」 鋭い嬌声をあげてリリさんが悶える。 大きな乳房に不似合いなくらい小振りの乳首が、俺の口の中で硬く大きく育つ。 「やん、アゼル君、そんなにしちゃ…あんっ!」 弱々しい抗議はすぐに快感で掻き消えたようだ。 俺は反対側の乳首も同じように愛撫する。 「敏感なんですね、ここ」 「やぁん、い、言わないでよぉ…あぁ…」 俺が言うと、恥ずかしそうにリリさんが喘ぐ。 「もっと可愛い姿、見せてよ」 もっと乱れる姿が見たい。 俺は両手で激しく乳房を揉む。 揉みながら、切なく尖った乳首を同時に捏ね上げると、 「やっ……! ああんっ! いい、んん!」 刺激が強いのか、強く俺にしがみつき、快感を訴える。 一旦揉む手を外し、俺はそのまま許可を取らずにアンダーの紐に手を掛けて解く。 リリさんはされるがまま、快感に溺れている。 手をおずおずと俺の下半身に伸ばして、水着越しに俺のアレをさすっている。 緩やかな刺激に俺はたまらなくなり、アンダーを解き終えると、右手をリリさんの後頭部に廻しマットに押し倒す。 絡みついたリリさんを取り去ると、夏の激しい陽光の下、一糸まとわぬリリさんの姿がさらけ出される。 快感で張り詰めた乳房は、横になってもほとんど形が崩れずにツンと上を向いている。 (胸、去年よりも大きくなってないか?) そして、まだ淡いヘアの奥は、既に蜜で濡れて光っている。 しげしげと眺めていると、 「もう…あまり見ないで…」 顔を赤く染めて、リリさんが懇願する。 本当に恥ずかしいらしく(当たり前か)、内腿を閉じる。 「…しょうがないなぁ」 横になってモジモジしているリリさんを可愛いな、と思いつつ、俺は一旦リリさんの唇に軽くキスをする。 そして、一旦体を離すと、 「えっ、ちょっ、と!」 有無を言わせず、素早く両足を押し開き、秘部に顔を埋める。 「俺、我慢できないですよ。 もっとリリさんのエッチなとこ、見たいです」 それだけ言って、俺は薄く開いた秘唇に舌を這わせる。 「や、あああんっ!」 リリさんが顔をのけぞらせるのが視界に一瞬入る。 リリさんの甘い蜜の香りに潮の香りが混じっているが、全く気にもならない。 俺は鮮やかなピンク色の秘唇にディープキスの要領で口づけ、舌を入れる。 狭く締め付ける感触が俺の舌を攻撃し、ヌラリと溶けた蜜の感触が俺の舌を酔わせるようだ。 「んぅ! ア、アゼル…く、や、あ…」 リリさんの声が早くも途切れ途切れになる。 俺は、挿し込んだ舌を激しく躍らせてみたり、舌を尖らせストローのように蜜を音を立てて啜る。 「あ……あ…」 静かな波の音に混じり、淫らな吐息と粘った音がかぶさる。 もっと、エッチな声が聞きたい。 俺は、舌を胎内から抜くと、赤く尖った蕾に舌を這わせる。 「あんっ! そこ、弱い、のぉ!」 リリさんの喘ぎ声が甲高くなる。 「リリさん、可愛い」 俺は囁き、さらに舌と唇で可愛がる。 「……もう、アゼル、あ……いやぁっ…!」 俺の頭を強く押さえてリリさんが体を激しくよじる。 チラリと上目遣いにリリさんの乱れた表情を捉えて、俺は、 「リリさんがイク時の可愛い顔、見せて」 とだけ言って、蕾を唇で甘く噛み、はさまれた蕾を舌で啄ばむ。 「ア、アゼル……! もうダ、ダメぇっ! イ、イッちゃうっ…!」 リリさんの両手が、俺の頭を激しく自分に押し付ける。 俺は唇に力を込めた。 「ああああ…んっ…!」 高い声を迸らせて、リリさんは絶頂に達した。 強く眼を瞑りながらも、大きく開かれた口から舌が覗く蕩けた表情。 その表情が俺に焼きつき、俺の口を、リリさんが発した一際熱い蜜が満たす。 俺は体を起こし、肩で息を吐いているリリさんの体もゆっくりと起こす。 「やっぱり、リリさん可愛い」 座った姿勢で抱き締め、目じりに薄く涙を浮かべた妻に軽くキスをする。 「アゼル君、あったかい…」 リリさんもキスに応じて、俺をギュッ、と抱き締める。 しばらくそのままの姿勢で俺はリリさんを感じる。 …ほどなく、俺のモノに少しひんやりとした柔らかい感触。 リリさんの手が、既に粘液をこぼしている俺を軽く握っている。 そしてゆるゆるとしごく。 「…手、汚れますよ」 甘い刺激に俺は疼きながら囁く。 「…熱い。 ねぇ、アゼル君…早く…欲しいよぉ…」 眼を蕩けさせながら、リリさんがねだる。 「……じゃ、挿れます」 俺のモノから手を外させて、俺はゆっくり押し倒そうとするが、リリさんがかぶりを振る。 「ギュッ、と抱き締めあいながら…したいの」 「わかった。 俺もリリさんの顔、もっと見たい」 俺は胡坐をかく。 そこにリリさんがまたがり、俺のモノに手を添えてゆっくりと腰を沈める。 十分に濡れたリリさんの襞はスムーズに俺を飲み込む。 「あああん…っ!」 リリさんが強くしがみつく。 「うっ、リ、リリ…すごい…気持ちいい!」 熱い潤みに満たされた俺も、強い快感に腰が震える。 いきなり射精したくなる感覚に俺の頭がヒリつくが、何とかこらえる。 一緒にイクんだ。 俺はリリさんの腰に手を廻して揺さぶるように体を動かす。 「あんっ! ア、アゼルのが…いっぱいで…甘いのぉ…!」 開けっ広げに快感を訴えながらリリさんが俺にしがみつく。 座ったままだから、突き上げるような動きにはならないけど、それでもリリさんの中は狭く締め付けながらもうねうねと襞が蠢き、絡みつく。 「リ、リリ…俺も、溶けそう…!」 このまま溶け合いたい衝動が俺を襲う。 俺は挿しこむ角度を微妙に浅く変えて、激しく左右に揺する。 「あああん! そこ、そこ擦ったらダメぇっ! そんなの……いいのっ!」 リリさんが激しく体をのけぞらせる。 俺を抱き締める腕に力がこもる。 リリさんの奥からも熱い蜜が新たに迸り、俺たちの動きに合わせて粘った音を発している。 もう、我慢できない。 このまま、一緒に… 俺はさらに激しく動く。 結合部を軸にしてマットの上を独楽のように回りながら淫らに踊る。 「あ、あっ、あなたぁ、またイッちゃう!」 リリさんの全身がわななく。 俺の胸に体を密着させる。 リリさんの襞が全てを吸い込むように一際甘く締め上げる。 「お、俺ももう…出るっ!」 「わ、私も…あああああっ!」 リリさんの絶頂を告げる声に導かれて、俺も達した。 激しく愛しい妻の奥に打ちつけながら、俺は囁く。 「リリ…ずっと…愛してる」 しばらくして、俺の胸の中にしなだれかかったリリさんの口から、 「私も…ずーっと大好きよ…アゼル…」 幸せそうな声。 …絶対、離すもんか。 「ねぇ、リリさん」 ビーチのマットの上。 俺は仰向けになりがらリリさんに尋ねる。 「なぁに?」 俺の胸に頭をあずけた姿勢のまま、リリさんが応える。 「さっきのアレ…ワザとでしょ?」 「ギク」 …ホント、嘘つけないな。 いくら何でも、あんな寝相はないだろ。 「…だってぇ、しばらく二人っきりになれかったんだもの」 甘えた声で言い訳。 「…そうだな。 ああいうのもたまにはいいか、リリさんの可愛い顔いっぱい見れたし」 「もう…恥ずかしいじゃない…」 俺の言葉に、リリさんが顔を染めて少し拗ねた表情をする。 そんな顔も可愛くて。 俺はリリさんの髪をクシャリと撫でる。 「うふふ、くすぐったい…」 言いながらも、リリさんは気持ちよさそうだ。 そんなリリさんの額にキスをして、俺は思う。 …いつまでも、そばにいるよ、リリさん。 終わり
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「エリックさん、これ、僕の畑で採れたトウモロコシです。よろしければどうぞ。」 「おおっ!若者よ、気が利くじゃないか。大切にするぞ。」 この若者――ラグナが村に来てから早いもので二年目の夏が訪れていた。 最初はエリックが種を売ったついでにその作物について講義したり、度々相談を持ちかけられたりしたものだが、今では対等に、畑や作物についてあれやこれやと議論――例えば水の微調節や素材の味を生かした調理法について――するようになった。 現に今貰ったトウモロコシは一粒一粒が大きくつやもあり、いますぐ噛り付いても美味そうな程だ。実際には生で食べることは出来ないが。 「それでは、僕は用事がありますので。」 「おう、またな若者。」 ラグナはぺこりと一礼すると、足早に南地区を後にした。ルピア山道へ行くところをみると、おそらく蔓草の遺跡にある畑の世話をしに行くのだろう。 「こんちはー。」 若者と入れ違う形でやってきたのは、図書館に住み着いてこちらも早二年のセルフィだ。 村人の施しで生きていると言っても過言ではない彼女は、食べ物を買う時は商売に関してきっちりしているロゼッタの雑貨屋を避けて、わざわざこの農場まで足を運んでいるのだろう。 「いらっしゃい。今日のおすすめは今朝採れたてのトマトだ!もちろん、俺が丹精こめて作った自信作だぞ!」 「ふーん、じゃあそれ貰おうかな。あとはキュウリあるかな?」 「もしかして、またサンドイッチか?たまには他の物も食べないと体に悪いぞ?」 「いーじゃない、ちゃんと野菜は挟んでるんだし。」 「そういう問題ではなくてな……全く、ラピスさんが心配するのもよく分かる……。」 「ふーん、ラピスから聞いたんだ。ラピスから。」 「だ、だったら一体なんだっていうんだ?」 ラピスの名前を口にした途端、急ににやにやと笑いだした。 背中を嫌な汗が伝い、聞きたくないと思いながらも先を促す。 「いやね、あたし一昨日本の片付けしてたのよ。で、二階から教会が見渡せるんだけど……ちょうどステラさんが酒場から帰ってくる頃にエリックが教会から出ていくの、見ちゃったんだ~。」 見られていた。 思わずこめかみに手をあてうなだれる。 セルフィはにやにや笑いを崩さない。 「別に二人が何してたのかは訊かないけどね。やましい事が無いならステラさんに内緒でこそこそしてるのはどうかと思うなぁ。……って、その様子だとやってんのね、やましい事。」 すっかり頭を抱えてしまったエリックの様子を見て、あきれた、とセルフィが呟くのが聞こえた。 おそらく本人はほんの少しおちょくるつもりだったのだが、想像以上の反応が返ってきたのだろう。 「頼む、この事はどうか内密に……。」 「う~ん、それはエリック次第かなぁ。……さっきも訊いたけど、キュウリある?」 まったくこの娘は油断も隙もない。 エリックはその後秘蔵の冷蔵庫からキュウリを持ち出し、トマトと一緒に他の住人より割安で売っている野菜を、更にいつもの半値で売る事になった。 「じゃ、またね!」 ややげっそりした顔のエリックを残して、セルフィはエリック農場を後にした。 (まさかそこまで発展してたなんて、エリックも中々手が早いわね。いや、ラピスもああ見えて結構……。) 「ぁ痛ッ!」 「すみません、大丈夫ですか?」 「あ、タバサ……。」 予想以上の収穫にあれこれ考え事――下世話な想像と表現した方が正しいが――していたセルフィは、ちょうどヴィヴィアージュ別邸から出てきたタバサとぶつかってしまった。幸いにも、買った野菜が地面に落ちてしまうことはなかった。 「いや、あたしがボーッとしてたのがいけないんだよ、ごめんねタバサ。」 「いえ、こちらこそ。ところでそのお野菜、エリック様の農場で採れたものですか?」 「ああうん、まあね。」 「お野菜は普段マテリアルでラグナ様が出荷したものを買っているのですが……エリック様のお野菜もとっても美味しそうですね、今日はエリック農場で買ってみます。」 それでは、と一言別れの挨拶を告げると、タバサはエリック農場に向かって歩き出した。 「あ……。」 今は行かない方が、と言いかけたが、何故かと聞かれても答えられないので止めた。 (エリックはともかく、ラピスには色々借りがあるからなぁ……。) エリックに乞われなくとも、セルフィにははじめから言いふらす気は毛頭無かった。ただ、そういう素振りを見せれば野菜安く買えるかなぁ、という打算的な考えはあった訳だが。 (ま、なんとかごまかせるでしょ。さ、帰ってサンドイッチ作ろーっと。) 鼻歌まじりで帰路につくセルフィであった。 「はあ……。」 営業時間が終わり、訪れる人が途絶え一人になったエリックの口からは思わずため息が漏れる。 セルフィと別れた直後、農場に初めてタバサがやってきた時にはタイミングの悪さにひやひやしたが、純粋に自分の野菜を褒めてくれる彼女のおかげで少し落ち着く事が出来た。 この際見られてしまったものは仕方がない。そもそも自分に彼女と結婚する準備が整っていないのがいけないのだ、と半ば開き直ってその後はいつも通りに過ごした。 売れ残った野菜を冷蔵庫にしまいながら、ラピスとのこれまでの出来事を思い出す。 一目惚れだった。 それから毎日教会に通って、少しずつ話をするようになった。 甘いものが好きだと知って、見るのも嫌なチョコレートやジャムを毎日のようにプレゼントした(後になってエリックが甘いものが嫌いだと知った時、ラピスは大層驚いた)。 聖夜祭を一緒に過ごして想いを告白した時、顔を赤らめて恥ずかしそうに、でもとても嬉しそうに頷いてくれた彼女の顔を忘れることはきっと出来ないだろうと思う。 そして、その夜初めて彼女を抱いた事も……。 回想に浸っていると、コンコン、と控えめにドアを叩く音が静かな家に響いた。 エリックは日誌を書く手を止めて、はてと考える。この時間帯に訪ねてくるのはよく一緒に夕飯を食べるダニーやルートだが、近頃彼らとそういった約束をした覚えはないので、エリックには来訪者の見当がつかなかった。 「どちら様ですか?」 「こんばんは、エリックさん。」 その声に、どきんと心臓が高鳴る。 「ラピスさん!どうぞ、開いてますから。」 「ええと……すみません、両手が塞がっているのでドアを開けてくれませんか?」 「分かりました。」 かちゃり、とエリックがドアを開けると、大きなキャベツとジャガイモが視界に飛び込んできた。それらが進行して来たので体を避けると、ようやく大きなかごを抱えたラピスが現れた。 「どうしたんですか、この野菜?」 「ラグナさんが持ってきてくれたんです。若草の遺跡で育てていた春野菜がたくさん収穫できたからって。わたしとシスターステラだけでは食べきれない程で……。その、よかったらエリックさんにもと思って。」 「ありがとうございます。」 礼を言ってかごを受け取った。 「エリックさん、ご飯はまだですか?よかったらこの野菜で何か作りませんか?」 「いいですね!何にしましょうか?」 「えっと――」 ラピスと料理を作るのは好きだった。二人で共同作業をしている、という感覚が強いからだろう。 トントンとリズムよく包丁が野菜を切る音。コトコトと鍋の中で食材が煮える音。時折交わされる会話。 そのすべてが心地良かった。 お互い料理は作り慣れているため、調理も後片付けもテキパキと進んだ。 今は食後のリラックスティーを二人で向かい合って飲んでいる。 「美味しかったですね。」 「そうですね。やっぱり素材が良かったんじゃないですか?若者は最近大分慣れてきたみたいですから。」 「ラグナさん、毎日頑張ってますからね。くれぐれも無茶はしないで下さいって言っているんですけど……。」 そう言ってはぁ、とため息をつくラピス。村に唯一のナースとして、そして一人の友人として純粋に心配していると頭では分かっていても、ちりちりと胸が焼けるような焦燥感を感じてしまう。 そんな思いを振り払うように、リラックスティーを飲み干すと 「今夜はこれからどうしますか?」 一言、そう聞いた。 答えは今夜ラピスが来た時から分かってるのに。 「シスターステラは今日も酒場に行っていて……その、帰ってくるまでまだ時間があります。ですから、その……」 頬を赤らめながら、うつむきがちに話すラピスに、愛しさがこみあげる。 椅子から立ち上がってラピスに近づき、優しく頬を撫で、そっと口づけを落とした。 二人でベットに腰掛け、静かに唇を重ねる。 「ん……」 舌をラピスの口内に進入させ、彼女のそれと絡ませ合う。深く深く、お互いの熱を伝えあって溶けてしまいそうな程に。 エリックはこのままいつまでもこうしていられるように思ったが、ラピスが胸板を軽く叩いたのを合図に唇を離す。 背中に回していた右手を耳にもっていき、やわやわと耳たぶを揉むと、顔を真っ赤にしたラピスが 「あっ……。」 と小さく吐息を漏らした。 「耳、弱いですね。」 低い声で囁くとそのまま耳に口づける。 「やっ、そんなに……!」 ラピスの体から力が抜け、そのままエリックに押し倒される形になった。 耳から離れ、軽く唇にキスを落とすと、服の上から胸を揉みしだく。 ラピスはその手を押し戻すように自らの手を重ねると、上目遣いで懇願する。 「エリックさん……服、脱がせて下さい。」 そんな頼みは無視してこのままラピスの体を味わいたい、という衝動を堪えて大人しく体を起こす。ラピスのシスター服に染みやしわを作ってしまうのは避けたかった。 体を起こしたラピスがするすると服を脱いでいく。普段は服に隠れている、陶磁器のように白く美しい肢体が次第にあらわになっていく。 自身の中心が熱く滾るのを感じながら、エリックも服を脱いだ。 裸になった二人は今度こそベットで重なり合い、二人分の重みを受けてベットのスプリングがぎしり、と小さく抗議の音を立てる。 ああ、やっぱり一人用のベットに二人で寝るのは狭い。 頭の隅で小さく嘆きながら、思考の大部分をラピスの体を堪能する事に集中させる。 露わになったラピスの秘所にそっと触れると、先程の愛撫によってわずかに湿り気を帯びていた。 くちゅくちゅとわざと音を立てて指をゆっくりと出し入れする。 内部は熱く、エリックの指をやんわりとしめつける。 指を二本に増やしてそれぞれに動かすと、ラピスの腰がびくりとはねた。 「はうっ……あっ、そんな…風にっ、しないで……」 「どうしてですか?ここはこんなに濡れてるのに。」 そう言って指を引き抜きラピスに見せてやる。 「やあっ、……今日のエリックさん、いじわるです……。」 「たまにはこういうのもいいでしょう?」 そう言って快感でピンと立った乳首を吸い立てる。 「ひゃううぅぅ!」 ラピスはひと際大きな嬌声をあげると、とたんに体が弛緩した。 どうやら絶頂に達したらしい。 「そろそろ……入れますよ。」 既に怒張した己自身を愛液でぬめる秘所におしあてる。 「きて……エリック……。」 名前を囁くその声の艶にぞくりとしながら、ゆっくりとラピスの中を押し開く。 もう幾度もエリックを受け入れたそこは、今回もまた優しく包み込んだ。 腰を動かしながら、彼女が悦ぶポイントを確実に攻め立てていく。 「はあっ、あっ、や、くう……エリック!私、私また……!!」 ラピスが背中にきつく爪を立てるが、それすらも快感へと変わっていく。 「俺も……そろそろ……このまま中に……」 二人で絶頂への階段を一気に駆け上がる。 「きて!エリック!エリックぅ!」 「ラピス!……うっ!」 「――っ!!」 白濁を彼女の中へ放つ。 乱れた息を整え、ゆっくりと引き抜くと愛液と混じり合いラピスの股とシーツを汚した。 ラピスの横へ顔を近づけると、どちらともなく深く口づけを交わし合った。 情事の後のけだるく、だが幸福感に満ちた時間は去り、今は二人とも身支度を整えていた。 時計を見ると、そろそろステラが村人達との歓談を終え、教会へと足を向ける時間である。 その前に彼女をいつものように教会まで送り届けなくてはならない。 だが、今日は一つだけ、いつもとは違う事をする予定である。 「準備が出来ました。行きましょう、エリックさん。」 「ラピスさん、その前に少しいいですか?すぐ終わりますから。 「?……はい。」 いつもと違う様子のエリックにラピスは少しいぶかしげながらも素直に頷いた。 どくんどくんと心臓がうるさく早鐘を打っている。 落ちつけ。今日のために散々苦労してきたじゃないか。このくらいのこと、大丈夫なはずだ。 「ラピスさん、俺はあなたを愛しています。」 「はい。」 突然の愛の告白に驚きながらも頬を染め、ラピスは頷いた。 「そして、一生添い遂げたいと、そう思っています。……でも、情けない事に俺にはまだ準備が出来ていません。」 目だけでぐるりと周りを見渡す。一階建の狭い家。ベットはシングルベット。これではとてもラピスを迎えることなどできない。 「けど、いつか必ずあなたを必ず迎えにいきます。だから……」 そういってポケットから小さな小箱を取り出し、開いてラピスに見せる。 「……!」 ラピスがわずかに息を飲むのが伝わった。 星空を一部分切り取って、それをそのまま固めたような石。 ラピスラズリ。 「これは約束の証として、受け取ってください。」 「……はいっ!」 今にも泣き出しそうな真っ赤な目をして、それでもとても奇麗な笑顔でラピスは返事をかえした。 ――その年の冬の月。 この村に、新たに若い夫婦が誕生したという。
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大見出し 此処は牧場物語のイラスト・小説サイトです! 荒らし目的・牧場物語が嫌い・管理人(美鈴)が嫌い。 …上のが1つでも当てはまった人は立ち入り禁止です! ああああああああああああああああああああああああ 死ね
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エリスとエリスとラグナのお留守番 一日目:2010/12/19(日) 01 07 43 ID BSDE6ucS0 ~一日目~ 朝。 今日から宿屋のアルバイト。 一応お泊りになる。 念のためモンスターに水まき、収穫その他を御願いしておこう。 モンスター小屋から出てくると、畑を見る。 連作物のサツマイモでいっぱいだ。 。 「そうだ。手土産として焼き芋を持っていこう。」 最近村の女性たちの間で焼き芋が流行っていると聞いた。 多分、二人も喜んでくれるだろう。 サツマイモをいくつか採って家にはいった。 焼き芋を抱えて宿屋にむかう。 「うん。 我ながら良い焼きあがりだ。」 アネットさんには事情を話した後、口止め料として牛乳を三本ほど渡した。 とりあえず三日間は宿屋の方に手紙を運んでくれるらしい。 モンスターの餌は十分に買ってある。 しばらくブラッシングがないことを伝えたら若干不満そうな顔をしていた。 ミストさんは・・・とりあえず家の冷蔵庫にカブを大量に入れておいた。 そんな考え事をしていたせいだろうか。 いつの間にか宿屋の前に来ていた。 「おお。 ラグナ殿。 今日から世話になるの。」 「おはようございます。 今日もナギナタですかうづきさん。」 「うむ。 最近自信がついて来ての。 今ならモンスターとも臆することなく戦えそうじゃ!」 ぺカッと満面の笑みをこちらに向ける。 「あはは。 じゃあ今度手合わせ願いましょうか。」 「おお! 次は負けぬぞラグナ殿!!」 ちなみに以前二度ほど手合わせしているが、全て僕の全勝に終わっている。 だてに世界を救ってきたわけではない。 「あ、そうだ。」 バッグに入れた手土産の中から、イワナを取り出し、 うづきさんにさしだした。 「焼き芋よりかは 魚の方がいいと思いましたので、 イワナです。どうぞ。」 「おお!いつもすまんの。 ありがたく頂こう。」 「お嬢様。 野菜もしっかりたべてくだs「ええい!うるさいぞじい!!」 いつも通り口げんかを始めた二人を横目に宿屋に入った。 「あ、ラグナさん。」 白いエリスさんが僕を迎えてくれた。 「どうも。 今日から三日間、お世話になります。 とりあえず手土産の焼き芋です。 熱いうちにどうぞ。」 と、焼き芋の入った紙袋を渡す。 「あ、焼き芋・・・。 いい匂いがすると思ったらこれだったんですね。」 「じゃああとでいただきますね。 ありがとうございます。 ラグナさん。」 黒いエリスさん・・・いつのまに僕の隣に・・・。 「では、ラグナさんにしていただくお仕事はこれに書いてありますので、 ちゃんと読んでくださいね?」 と、白い紙を渡される。 えーっと・・・。 朝・掃き掃除 昼・洗濯物干し。 終わり次第買い出し。 ※買う物は裏に書いてあります。 夜・酒場で料理。 メニューは後ほどお渡しします。 「というわけで、これほうきです。」 「昼までにお洗濯は済ませておきますので、0 00に取りにきて下さい。」 「「よろしくおねがいします。」」 怒濤の台詞連打いただきました。 というわけでお掃除開始。 。 終了。 この大量の落ち葉は教会の裏の大樹に肥料としてあげることにした。 「それにしても随分おちたな・・・。」 残りはあとで焼き芋を作るときにでも使うか。 ちなみに落ち葉で作るときは土の上で落ち葉を燃やし、 あったまったところを火を消して、 土にさつまいもを埋めて、余熱で焼くとおいしく焼けるらしい。 誰だ「入れ知恵乙」とか言ったの。 で、次洗濯物。 シーツと布団を干す。 今日は結構いい天気なのですぐに乾くだろう。 「ふぅ。 これで全部・・・っと。」 意外と重労働・・・。 ユーニさんは毎日これをやってたんだよなぁ・・・。 ナギナタやらなくても痩せれたんじゃ・・・? 「「御飯ですよー。」」 気が付けばもうお昼か・・・。 とりあえず食べ終わったら買い出し行かなくちゃ・・・。 「とりあえずふたりで作ってみました。」 「ラグナさんのおくちにあえばいいんですけど・・・。」 エリスさん達が作ったのはカレーライス。 見た目も匂いも十分美味しそうだ。 「ありがとうございます。 では・・・。」 ぱくっ 「「どっ、どうですか?」」 顔を寄せて二人で聞いてくる。 「ええ。 とても美味しいですよ。」ニコッ 「「・・・///」」 なんか二人とも真っ赤になって顔をそらしてしまった。 「あの・・・僕なにかしました?」 「いっ・・・いえいえ! 別になにも!」 「そ、そうですよ! 気にせずに食べてください!」 なんか悪いことしたかなぁ・・・? 食後。 買い出しに雑貨屋マテリアルへ。 「こんにちはー。」 「あら。 いらっしゃいラグナ。」 カウンターで書類らしきものを書いていたロゼッタさんが、 立ち上がる。 「今日はチャームブルーの種がおすすめよ。」 「いえ、今日は農夫ではなく料理人としてきました。」 「は?」 説明中・・・。 「ーーーというわけです。」 「へぇ・・・あんたも大変ねぇ・・・。」 「まぁ料理自体元々好きなので・・・。」 「あんたの料理、プロ顔負けだもんね・・・。」 「ま、そういうわけで、野菜を売ってください。」 「はいはい。 これに書かれてるのでいいのね?」 「あ、はい。 大丈夫です。」 ロゼッタさんが野菜を選んでいる間、店を見渡してみる。 。 なんか違和感・・・? 「そういえばダニーさんは?」 「ん~? なんか二日酔いで頭痛くて来れないってさ。」 。 哀れな・・・。 「「お帰りなさい。」」 「ただいま。」 こういうのって家族みたいでいいと思う。 「お疲れさまです。 それでは、夜まで休んで下さい。」 「あ、お部屋は私たちの右隣です。(ミネルバは来ていない設定)」 「はい。わかりました。」 そして、一歩踏み出したときだった。 ガッ! 「うわっ・・・「「ひあっ!!」」」 ドサッ いつつ・・・。 なにもないところで転ぶなんて・・・。 どうしたんだ僕は・・・? とりあえず立たない・・・と・・・? ふにゅふにゅ なんだろう・・・この柔らかいの・・・。 「「はっあっ・・・ら・・・ぐな・・・さぁん・・・///」」 なんかエリスさんが喘ぎ声を・・・。 ゆっくりと手元を見る。 「Σうああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!?? ごっごっごっごめんなさい!!ごめんなさい!!」 そりゃあ誰でも慌てます。 だってあれだよ? 白いエリスさんのお、お、おっぱいを揉んでたんだから・・・。 「「いっいえ!! 事故ですものね!? 気にしま・・・。」」 「すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「「あっ・・・。」」 大急ぎで逃げるように二階に上がる。 ダダダダダダ!!ガチャッ!バタン!! 「はぁ・・・はぁ・・・。」 息を荒げながらさっきまでエリスさんの胸にあった自分の手を見る。 「そういえば・・・。」 僕は白いエリスさんに触っていたのに、 何故黒いエリスさんまで声をあげていたんだ・・・? とりあえず、今の僕にわかることは、 夜、酒場で気まずい空気になること。 そして・・・。 エリスさんは意外に着痩せするということだけだった。
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◆ecegNbNqok氏の作品 ■ドリンクの話。
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タイトル『病めない雨その後:カイル編』 作・もんじ トリップ ◆gd9NVb5EGA 「ただいま」 「ああっ!!お父さんだ!!」 「お、元気にしてたか?」 そういうと愛しの我が子は思いっきり抱きついてきてくれた 「お父さぁぁん!どこに行ってたの?会いたかったよぅ」 「ごめんな、ちょっと旅に出てたんだ」 「一人だけでずるい!!僕も連れてってよ!」 相変わらずかわいいな、こいつは! 「誰かお客さん~?」 奥から僕の愛する人が姿をあらわす 「お母さん!お父さんが帰ってきたよ!」 「え・・・」 彼女は僕と目を合わすと固まった 「やあ、ただいま」 「・・・う・・・うう」 彼女の目から涙があふれでる そしてこっちに走ってきて彼女もまた抱きついてきた 「バカ!三日間どこに行ってたの!?」 「そこは、おかえり・・・あなたっていうシチュエーションを期待してたんだけどな~」 冗談交じりにそう言ってら抱きつく腕が強くなる 「いた・・・いたいって、もしかして怒ってる?」 「・・・」 彼女は彼の胸に顔をうずくめたまま、何も答えない 「おいおい、たかが三日じゃないか?」 さらにきつく締め上げてきた 「いたい!いたいって!」 ははは、まいったなこりゃ [続く] 226 名前:病めない雨その後:カイル編:2010/08/12(木) 13 52 33 ID BvRj0/eR0 カイルは優しく彼女の頭を手でなでる 「・・・ごめんなさい、心配かけちゃって」 彼女の抱きつく腕がやさしく放されていく 「・・・おかえりなさい、あなた」 そこには僕の大好きな彼女の笑顔が涙混じりで視界いっぱいに広がっていた 「家族三人で出かけるなんて久しぶりだな~」 「わ~い!わ~い!お出かけお出かけ!」 そういうと子供は先に走っていってしまう 「こら~!あまり遠くに行かないでよ~!」 その子供の走った先をみるとマックスがいた そして子供が激突する 「おっと」 「いてて・・・・あ!ごめんなさいお兄さん」 「大丈夫だよ僕ちゃん」 マックスはこっちを見てきた 「・・・」「・・・」 カイルとマックスの間に沈黙がはしる マックスが頭を下げてきた 「な・・・」 それはごめんなさいと言ってるようにしか見えなかった しかし顔を上げた時 右手を親指を下に向けて笑顔でつき立ててきた 「なぁ!あいつ!」 「ねね!少しここで座って話しでもしよ!」 「ん?ああ、いいけど」 そういうと彼と彼女は地べたに座る 「そういえばさ、三日前の出来事は覚えてないの?」 「え!?う~ん・・・」 あの雨が降り始めた日はたしか2週間前だっけ 「実は記憶があいまいなのよね・・・」 「そうか・・・良かった」 覚えててほしくなかっただけに安堵の息が漏れる 「それがどうかしたの?」 「いや・・・なんでもない」 そよ風が二人を包む、それがなんとも気持ちよかった [続く] 227 名前:病めない雨その後:カイル編:2010/08/12(木) 14 14 02 ID BvRj0/eR0 彼女はカイルの顔を見つめてはフフフっと笑う 「クスクス♪」 「な、なんだよ?」 「フフ、なんでもないも~ん」 「なんだよ!気になるだろ!」 「クスクス」 いつものかわいい笑顔を見せて答えようとはしなかった 「・・・ねぇ」 「ん?なんだ?」 「今夜、子供つくらない?」 ぶっ!!っと何も入ってない口から音だけふきだす 「ななな!なんだいきなり!?」 「いや、あの子にもさ妹や弟が欲しいんじゃないかなって」 彼女は我が子を指差す 我が子は他の子供たちと元気に遊んでいる 「・・・ぷ!あははははははは!」 「な、なによぅ」 なにがおかしいがわからないが僕はおかしくなって笑いだした 「はははは・・・は・・・」 「・・・なぁ」 ふと気づく、なにがおかしいのかではなく胸に再び感じるこの気持ちに 「・・・」「・・・?」 風が二人を包み、太陽が沈みかける その夕暮れが二人のふういんきを染めあげる・・・ 「愛してるよ・・・マナ」 彼女は驚いた顔を見せる 「・・・私も・・・愛してる、カイル」 二人は顔を見合わせる、夕日が二人をてらす 夕日に写る二つの影は唇を合わそうとしていた 「おとうさ~ん!おかあさ~ん!」 子供の声が二人を邪魔した 「あちゃ~・・・」 「ふふふ♪なに!?カイト?」 「一緒に遊ぼうよ!鬼ごっこ鬼ごっこ!」 「いいよ!、行こ!カイル」 マナはカイルの手をひっぱる 「ああ、わかったよ」 そして二人は子供達の元へ走っていった 綺麗な夕日が町を照らしていた [終わり]
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『ミストさんが遊びに来ていたようです。』 作者 お留守番 注意事項 ラグナ×ミストみたいな感じのほのギャグ?な小ネタ そんな長くない キャラ崩壊 文章力に成長が見られない えろくない 以上のことが気に食わないという方はスルー安定で。 どうぞ 雪。 まぁ、そんな悪い天気でも僕は仕事を休むわけにはいかない。 台風や吹雪なら別だけど。 それも農夫の悲しい性といいますか……。 「そういえば、今日もミストさんは遊びに来てるのかな?」 雪や雨になるとミストさんは部屋に遊びに来る。 なんというか、僕が結婚しても遊びに来そうだ。 畑仕事に夢中になっていると自分の家の方が見えなかったりする。 まぁ、ミストさんに結構前から来たかったら勝手に入っても大丈夫とは言ってあるけど。 もう冬だし、暖かいお茶を出してはいるんだけど、気付かずに冷蔵庫からカブでも出して食べていそうだ。 「っていうかかなり寒い……マフラーが役に立ってないよこれ……」 モンスター小屋でブラッシング。 そして冬は切り株や岩が溜まりやすいので伐採と破砕。 なんでこんなにいっぱい増えるんだろうか。 自然に出てくるからこまる。 「はぁっ!!」 斧を宙に放り投げ、空中に飛ぶ。 それをキャッチしながら斧を切り株に当てると、切り株は音を立てて砕けた。 「ふぅ……ちょっと疲れたな……家に戻るか……寒いし」 後者の理由が大半なのはお約束。 僕は基本的に寒がりなのだ。 「ただいま~……あれ、ミストさんがいない?」 頭についた雪を払いのけながら家に入ると、ミストさんの影すら見えない。 が、テーブルにはほかほかと湯気を出すティーカップがあったので、きっとまだ遠くへはいってないはず。 「あはは、セルフィに借りた本みたい」 ほんのニ、三刻前に立ち去ったもよう。と自分の主に報告する兵士。 ちなみにその本の作者は“神様”と呼ばれる存在らしく、もう亡くなったあとでも相当な人気を誇るらしい。 「さて、ミストさんはどこにいったんだろう」 最近ミストさんは何故かかくれんぼをするようになり、このあいだは何故か素材といっしょに箱に入ってたりした。 「えへへ、びっくりしましたか?」と、得意げに胸を張っていたが、入っているはずの素材が周りに散らばっていたので予測できていた。 でも、なんだか可愛かったので無言で頭を撫でたら、ちょっと不思議そうに甘んじて受け入れていた。 「ミストさーん、いるんでしょ?」 今回は素材も散らばってないし、一体どこへ? そう思っていろいろ探してみたけれど、やっぱり見つからず。 後は二階だけとなった。 流石に二階にはいないだろうとは思っていたが、もはやここにしかいないのでそっと上がる。 もうこないだのしかえしにびっくりさせてやろう。 うん、そうしよう。全然驚いてなかったけど。 音もなく二階の階段を上がると、なにやら息遣いが聞こえてきた。 規則正しい息遣い……まさか……! 「すぅ……すぅ……」 寝てました。 めっちゃくちゃ気持ちよさそうに人のベッドで。 「まったく……人の気も知らないで……」 本当に気持ちよさそうに寝ている。 掛け布団もかけずに。 綺麗な髪と、きめ細やかな肌。 見ているだけでドキドキしてくる。 「こんな格好じゃ……風邪引きますよ……?」 あえて、耳元で囁く。 くすぐったそうに身動ぎするミストさん。 近くで見ると、ドキドキが激しくなってくる。 僕だって男だ。女の子の体に興味ぐらいわく。 どうしよう、これ。 「……?」 「……っ!?」 目を開けていた。 誰かって、そりゃミストさんが。 ちょ、やばいやばい。 どうしようかこれ。 「んっ……ふぁ……」 あぁ、あくびをするミストさんも可愛いなぁ。 なんて考えていると、ミストさんは僕の方を見て一言。 「……まくら……」 「へ?」 「んー……」 ぎゅっ 「いや、ちょ、ミストさん?」 「あったかい……」 寝ぼけているのか、急に抱きついてきた。 あぁっ!何この生き物! 「ぱぱー……」 「だ、誰がぱぱですか!? ちょ、ミストさん起きてくださいってば!」 ふにゅ やばいやばい!何かが当たってる当たってる!! 「ミストさん!ミストさん!?」 「ぎゅー……」 あぁ、ダメだわ。 ベッドに引きずり込まれる形になったわ。 なんかこう……こんな形になったわ。 「ってこんなことしてる場合じゃな……ひっ!?」 「ぺろぺろ……」 ど、どこを舐めてるんですかどこを!! 「み、耳は……!耳はダメぇ……!」 「はむ……」 「ひぃっ!!!」 数時間後 「ん……? ふぁ……あれー……? ここは……?」 「…………」ビクンビクン 「ら、ラグナさんっ!? ど、どうしてい、い、一緒に寝てるんですかっ!?」 どっとはらい
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タイトル『氷原に咲く花』 作・◆aHD.RoWhdo氏 トリップ ◆aHD.RoWhdo 87 名前:氷原に咲く花(1) 1/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 32 49 ID xnK8FvEo [2/9] 「ん~、ふわぁ」 マイスはいつものように目を覚ました。 記憶を持たずにシアレンスの街に来てから半年以上、ようやくここの生活に慣れた気がした。 初めは大樹で農作業をしながら生活することに色々戸惑っていたけど、今はそれが当たり前になってしまっている。 もしかしたら自分は昔もこういう風に過ごしていたのかもしれない。 「…なんてね」 そんなことを考えながらふと横を向くと 「すぅ…」 ソフィアが眠っていた。 一瞬、頭が真っ白になる。 次の行動までしばらく時間がかかった。 「…ソフィアさん! なんでここにいるんですかっ!」 やっとの事で言葉をはき出す。 でもそんな怒鳴り声もソフィアには効果がないようだ。 とりあえず肩を揺さぶってみることにした。 「ソフィアさんっ!!」 「……ん…」 彼女はそのまま上半身を起こして、 「………おはよう」 そのまま倒れて寝てしまった。 「…いや、『おやすみ』じゃないですよ! 起きてください!」 再び肩を揺するが、どうしても起きない。 「はぁ…」 どことなく、ため息が洩れた。 途方に暮れながらソフィアを見た。 目に入ってくるのは彼女の赤みの入った唇、少し乱れている服、程良くふくらんだ胸、 「………」 何というか、色々危険だった。 マイスも男、自然と顔が赤くなる。 …いや、それよりも重大な問題があった。 せっかく交流祭を開くなどして街の一員になれたというのに、女性を連れ込んだと思われたら色々まずい。 多分おそらく何もしていないけど、街を追い出される可能性だってある。 今度は対照的に顔が青くなる。 そんなこんなで色々考えている内に、根本な問題に行き当たった。 「…ソフィアさんがなんでここにいるんだ…?」 88 名前:氷原に咲く花(1) 2/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 36 59 ID xnK8FvEo [3/9] ひとまず問題は後回しにして、買い物に出かけることにした。 (今日は色々収穫したから、種もたくさん買わないと) そう考えつつも、どうしても思考が別方向を向いてしまう。 「はぁ…」 思わずため息がこぼれた。 「…どうしたの?」 ちょうど会計の時だったので、カリンが尋ねてくる。 でもその顔は「私の専売特許取らないでよ」と言っていた。 「いや…」 そう答えつつ、マイスに名案が浮かんだ。 確か彼女とソフィアは親友だから、何とかしてくれるのかもしれない。 「…わかった」 理由を話すとカリンは引き受けてくれた。 でも面白くなさそうな表情をしている。 「…どうしたの?」 気分を害したのかと思いあわてて尋ねても、「別に…」と答えるだけだった。 「…じゃあ、しばらく経ったら大樹に来てね」 「分かりました、ありがとうございます」 そう言ってマイスは店を出た。 後ろでカリンが複雑な表情をしていることには気付かなかった。 89 名前:氷原に咲く花(1) 3/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 41 46 ID xnK8FvEo [4/9] 「…で、どうしてこうなったんですか…?」 額に怒りマークを出さないように努力しながら、マイスが尋ねる。 「…寝た子は起きにくい」 多分カリンが呼んだであろうトゥーナがそうつぶやく。 「…よくあるわよ、多分だけど」 カリンも同意見のようだ。 「…それだけでこうなるんですか?」 もはやあきらめの境地にたどり着いたマイスはため息をついた。 部屋に置いたぬいぐるみはあらぬ方向に転がり、ベットは完全にひっくり返っていた。 「いろいろあったのよ…」 「うん…」 よく見ると二人も疲れているようだった。とりあえずこの件もう聞かないことにした。 「……さて」 三人で先ほどから黙ったままのソフィアを見た。 「何があったんですか?」 代表してマイスが尋ねる。 「……するなって…」 震えた声で答える。 「え…?」 「…お父様が私にお見合いするなって!」 こんな時でも彼女の言葉は真逆だった。 それでも叫ぶような声には少し涙が混じっていた。 「…お見合いって…」 意外な答えに三人とも固まってしまう。 「そろそろ結婚すべきだからって……私のことを考えて…」 そのまま押し黙ってしまった。部屋に静寂が広がる。 90 名前:氷原に咲く花(1) 4/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 45 57 ID xnK8FvEo [5/9] 「…それでも、」 沈黙を破ったのはマイスだった。 「一度、家に帰るべきだと思いますよ」 「……え?」 ソフィアが顔を上げてこちらを向いた。目には涙が光っている。 「ドンチャコスさんもソフィアさんのことを心配してそう言ったんだと思いますよ。 それを話さずに逃げて来ちゃ駄目ですよ。ちゃんと話すか、 お見合いしてそれから決めたって良い…」 言葉は最後まで続かなかった。 バシッという音の後に頬に痛みが襲ってくる。 一拍おいてソフィアがはたいたものだと気付いた。 「…バカぁっ!」 ソフィアはそのまま大樹から飛び出してしまった。 突然の行為に誰も動けなかった。 「…あの、もしかして僕なんか悪いこと言ってしまいましたか…?」 数秒の後、マイスは尋ねた。 「…悪くはないと思う、けど…」 俯きながらトゥーナが答えた。 「……ソフィアは多分、もっと別のことを言って欲しかったんだと思う…」 カリンもそれに続く。 「……」 マイスはそのまま黙り込んでしまった。 そのままでしばらく時が経ち、 「…早く追いかけなさいよ」 カリンがこちらをにらんできた。 「早く」 トゥーナも同意見らしい。 「…はっはい、探してきますっ」 そう言うとマイスは部屋から出て行った。 「……いいの?」 二人だけになった空間にトゥーナの声が響いた。 「…良くはないけど……仕方ないでしょ……?」 虚ろにカリンが答える。 なんだかおかしくなって、二人で苦笑してしまった。 「はぁ……」 マイスはため息をついた。 飛び出したまでは良かったものの、何処に行ったのか全く見当が付かなかった。 でも、なんとしても見つけなくてはいけない気がした。 それがどうしてか、何故そうしなければいけないのか分からなかったけど、それでも… マイスは走り出した。 91 名前:氷原に咲く花(1) 5/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 49 23 ID xnK8FvEo [6/9] ……どうしてこうなっんだろう? 雪が降りしきる中、氷原の花に寄りかかりながらソフィアはそんなことを思った。 自分の未来を決められてしまうのが嫌だったから、昨日家を飛び出した。 そして気付いたときには大樹の家にいて、そのまま布団に潜り込んでしまっていた。 どうしてマイスのところだったのかは分からなかった。匿ってもらうだけなら二人の親友のところでも良かったのに。 『マイスのこと、どう思っているの?』 いつだったか、カリンが聞いてきたことがあった。何故か彼の目の前で。 あの時とっさに答えられなくて、そんな自分がおかしいと思った。 …何となく、さっき飛び出したときの自分と似ている気がした。 私は、どうしてしまったんだろうか? 頭で考えようとしてもなんだか働かない。 それになんだか眠くなってきた。 もうどうでも良いじゃないかと頭のどこかで誰かがささやいた気がした。 そうだ…このまま…… 誰かの声が聞こえた気がしたが、ソフィアはそのまま目を閉じた。 92 名前:氷原に咲く花(1) 6/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 50 15 ID xnK8FvEo [7/9] 次に目を覚ましたのはどこかの部屋だった。ここは確か… 「……大樹の…家?」 何となくつぶやく。その声に反応したのだろうか、誰かが駆け寄ってくる。 「ソフィアさん、目を覚ましたんですね。よかった…」 そう言って胸をなで下ろすマイスはとても疲れているように見えた。 「私……」 体を起こそうとしても動かなかった。それに、なんだかとても寒かった。 「氷原に倒れていたんですよ。ほんと見つけられて良かったですよ。」 …ああ、わたしはあのまま眠ってしまったのか。 そんなことを思っているとマグカップを差し出された。 「…あの、こんなものしか出せなくてすみませんが…」 マイスが申し訳なさそうな顔で言う。別にそんなこと気にしなくても良いのに。 そう思いつつ、マグカップを受け取ってゆっくり飲む。 「…おいしい」 体の隅々まで暖かさが広がる。ただのホットミルクなのに、とても美味しく感じられた。 「…すみません」 何故か彼の表情がさらに暗くなる。そういえば… 「…ううん、そうじゃなくて……ほんとうにおいしかったの」 反対の言葉が出なかった……出したくなかった。 「……あの…ごめんなさいっ」 不意にマイスが謝ってきた。 「……え?」 どうして彼が謝るのか分からなかった、迷惑掛けたのは私なのに。 「僕が失礼なことを言ってしまって……」 「…ううん、謝らなくちゃいけないのは私だから…」 「……良かったです。ソフィアさんを傷つけてしまったんじゃないかなと心配で…」 …ああ、そうか。 何となく分かった気がした、さっきの自分の問いかけが。 心が温かくなってくる気がする。何かで満たされていくような、そんな感じ。 バタリッ 大きな音がしてはっとすると、マイスが倒れてしまっていた。 それになんか激しく咳き込んでいる。 「…大丈夫!?」 「大丈夫…ですよ」 声を掛けるとマイスは笑みを返してきた。それでもとても苦しそうだった。 ……多分、私の性だ。私はずっと探してくれたから、こんな… 「…じゃあ、お休みなさい」 そう言ってマイスは部屋の隅に行こうとした。多分私を気遣ってだろう。 「…マイスっ!」 彼を追いかけようとしても体が動かなかった。疲れと寒さで私の体も限界だった。 だから… 「……今日は、ありがとう…」 明日、早く起きようと思った。 起きて、マイスの看病をして、そして… 93 名前:氷原に咲く花(1) 7/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 51 24 ID xnK8FvEo [8/9] 気がつくと、朝になっていた。 いつの間にか眠ってしまったらしい。 ゆっくりと体を起こしてみる。体の具合はすっかり良くなっていた。 よし、これで… 「おはようございます、ソフィアさん」 振り返ると、マイスが立っていた。 とても元気そうだ。 でも確か… 「マイス、風邪は…?」 「風邪薬飲んでぐっすり寝たんでもう大丈夫ですよ。心配掛けてすみません、ソフィアさん」 ………まあ、なんというか 「……馬鹿」 こちらの気も知らないで、ソフィアはむすっとして俯く。 「え? 何でですか?」 彼は分かっていない…多分考えても分かってくれないかもしれない。 それでも理由を言うのは何故か恥ずかしかった。 だから… 「…名前、いつまでさん付けなのよ。親しい仲なんだから……ぁ」 そこまで言って口を両手で押さえた。反対に言うつもりだったのに、 「…分かりました、これからはソフィアって呼びますから」 真面目に言うのも悪くなかった。 Fin. 169 名前:◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 13 14 27 ID NrAPOfqc [1/7] やっと書き上がったので投稿します。眠い… 165 乙です トゥーナかわいいですよ! エロはあります。けど(ry ソフィアが予想以上に暴走してしまいましたorz 170 名前:氷原に咲く花(2) 1/6 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 13 15 44 ID NrAPOfqc [2/7] 「はぁ……」 上体を起こしながらソフィアはため息をついた。 窓から差す光は既にオレンジに染まっていた。 完璧に寝過ごしてしまっていた。 大樹の家に来て今日が3日目だ、あの日マイスと話してからずっとここにいる計算になる。 あれからお父様やお姉様に一度も会っていなかった。彼の言ったとおり二人とちゃんと話すべきなのだが、未だその決心がつかずにいた。 マイスはそんな私に決心がつくまで居候しても良いと言ってくれた(こころなしかあきらめの表情でちょっと傷ついたけど)し、 親友二人も同意見だった(何故か二人とも複雑そうな表情だったけど)。 だけど、ホントは… 「…一緒に、いたかったから…」 自然と声に出てしまい、顔が熱くなった。 171 名前:氷原に咲く花(2) 2/6 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 13 16 45 ID NrAPOfqc [3/7] 居候している身だし、何もしないわけにはいかなかった。 そう思ったのだけど、予想以上にマイスは有能だった。 朝早くに起きて畑で水やりや収穫をすまし、モンスターの世話をしてるというのに私が起きる頃には朝食の準備が出来てしまっている。 そして食べた後は洗濯物を干してから街に買い出しに出かけ、昼食後には街から離れて夜になるまで帰ってこない。夕食は本人曰くあまり食べないらしい。 つまり、手伝うところなんて何もなかった。 それでも何かしたいと思い今日早起きしようとしたのだが、昨日夜遅くにカリンとトゥーナがやってきて しゃべっていた性で遅くなってしまい(その間マイスはじゃまになるからと眠ってしまっていた)、 朝いきなりペルシャが押しかけてきてごたごたがあり(彼女のボケが炸裂し、マイスが来なければ服を脱がされていた)、 その後眠ってしまったところ、こういう結果になってしまった。 マイスは「別にいいよ」と言ってくれたけど、これでは私の立つ瀬がなかった。 確かに私はお嬢様育ちだけど『何もできないのはイイ』というお父様の教育方針で、ある程度のことは出来る自信があった。 料理もそこそこ出来るし、お洗濯や掃除も自信はある。 だけど前者二つは彼がいつの間にかやってしまう(私に気を遣ってか洗濯物は自分のしか洗わないけど)し、 掃除しようにも部屋はきちんと片付けられているので私がやることと言えば自分の物の洗濯ぐらいだった。 それだって今からやるには時間が遅すぎる。 172 名前:氷原に咲く花(2) 3/6 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 13 17 25 ID NrAPOfqc [4/7] これ以上考えるとどんどん気分が下がってしまうのでもうよそう。 そう思いながらベットに目を落とす。 …そういえば、今まで意識していなかったけどもここはマイスのベットだった。 今は部屋の隅でお姉様の店で購入したぬいぐるみにくるまって寝ている(昨日は寒いからとモコモコになっていた)けど、 私が来る前はずっとここで寝ていたのだった。 赤面しつつも布団に潜り込み、匂いを嗅ぐ。 ここ数日私が使っていたのにもかかわらず、彼が残っていた。 こうやってくるまっていると、抱きしめられているような、そんな気がした。 大樹で過ごすようになって、マイスとの距離が縮んだと思った。 少なくとも私は側にいられて幸せだった。 「…でも」 もっと側に行きたかった、誰よりも近くに行きたかった。 そっと右手を動かし、胸元に当てる。 そのままゆっくりと動かすと、くすぐったい感触が体をおそった。 「あっ…」 はしたない行為だと思った。好きな人の布団でこういう事をするなんて恥ずかしかった。 それでも、体は正直だった。手の動きは激しくなり、体は愛撫を求めてくる。 …もう、我慢できなかった。 両手でボタンを外し、服をはだける。 下着を押し上げてブラジャーを外すと、手で掴んで激しく揉み上げた。 「あっ、ああぁんっ」 冷たい掌に敏感になった乳首が何度も当たり、口から喘ぎがこぼれる。 …マイスに、してもらっているみたい。 そう考えるだけで体の奥底から何かが起き上がっていく感じがした。 173 名前:氷原に咲く花(2) 4/6 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 13 19 12 ID NrAPOfqc [5/7] 右手を動かしながら、ゆっくりと左手を下ろしてゆく。 スカートを上げて股にさわると、パンツはもうぐっしょりと濡れていた。 パンツを下ろし、秘所に指を当てると待っていましたとばかりに愛液がこぼれてスカートを汚していく。 そのまま手を動かすと、胸の愛撫の何倍もの刺激がソフィアを一気におそった。 「ひぁっ、ああぁぁ!」 薄暗くなった部屋に彼女の叫びが響く。 高まりに合わせて両手の動きが激しくなっていく。 こんなに激しく動かしても、彼女の体はさらにそれ以上を求めていた。 左手をクリトリスにふれつつ、人差し指を秘所に挿れてゆくと膣がそれを締め付けてくる。 そのまま動かすと、激しい刺激が体を襲い、愛液はさらにその量を増してくる。 「ひあぁ、あっ、あっ、あああああぁ!」 もう限界だった、体の中で何かが一気に爆発する。 秘所から愛液が噴き出し、布団を変色させてゆく。 「はぁっ…はぁっ……」 体から力が抜けてゆく気がした。 「ソフィア、大丈夫ですか!?」 私の叫びを聞きつけたのだろうか、マイスが飛び込んできた。 そんなに大きな声を出してしまったのだろうか、とても恥ずかしくなる。 でも今はそんな恥ずかしさや自慰を見られた事なんて、些細なことに思えた。 一度下がったはずなのに、体が高まってくる。 174 名前:氷原に咲く花(2) 5/6 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 13 21 07 ID NrAPOfqc [6/7] 「ソフィアっ、いった…」 上体を起こして近づいてきたマイスに両手を回し、その唇に自分のそれを重ねる。 彼が反応出来ないうちに舌を入れていく。 そのままの状態で腕に力を入れて体を引き倒す。 マイスを全身で感じながら唇を離す。 「ぷはぁっ、ソっソフィアさん、いったい何を」 赤面しつつ彼は自分の行為に驚いていた。服をはだけた姿でいきなりキスしたのだから当然なのかもしれない でもそれは私の理性も同じだった。でも貪欲な快楽がそれを押さえ込んでしまっていた。 ファーストキスの余韻に浸りながらも、両手でマイスのベルトを外し、ズボンを下ろしていく。 そして露わになった局部を、口で一気にくわえ込んだ。 「うぁっ、ソフィアさん、一体…あぁっ」 舌を動かすと口の中でペニスがそそり立つ。彼が感じていることを知り、なんだかうれしくなる。 そのまま舐めていくと、その激しさにマイスが喘いでくる。 「はぁっ、何でこんなっ、くっ…」 それを耳にしてなのか、秘所が再びむずむずしてくる。 手を再び持ってきて触れると、さっきあれだけ出したはずなのに再び愛液があふれてくる。 それでも体は欲情していた。 口を離し、彼のモノを局部に持って行く。 彼が、欲しかった。 全身が、彼を求めていた。 お腹が限界なので昼食を食べてきます。 176 名前:◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 15 21 12 ID NrAPOfqc [7/7] 175 すみません、急用が入ってしまったのでさらに伸びますorz 最終調整がまだあるので上げるに上げられない… 今夜中には何とか行きたいところ 179 名前:氷原に咲く花(2) 6/6 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 22 42 37 ID Up1/Hp8Q [1/2] 「ソフィアっ、何でこんな…」 マイスが何か言おうとしたが、それに耳を貸さずに二つを重ね合わせた。 「ああっ!!」 秘所が熱さに触れるだけで体から力が抜けていくような気がした。 手の時とは違う刺激が体を走ってゆく。 ぬちゃぬちゃと表面をいじるだけでもう限界だった。 このまま、一つになりたかった。 彼が、欲しかった。 そんな思いを頭に満たしつつ、一気に貫こうとした。 「ソ…フィア…」 いっぱいになった頭にマイスの声が響いた気がした。 はっとして顔を見ると、快楽か辛さで顔を歪めつつも、こちらをじっと見ていた。 「…もう…止めて…くださいっ」 その目に光るのは拒絶の光。 一瞬にして理性が打ち勝ち、思考が冷静になった。 「…私…は……」 私は何がしたかったのだろう。 こんな事をしてまで彼を自分のモノにすることだろうか。 「……違う…」 そうじゃなくて私はマイスの…… 先ほどまでの興奮が冷め、頭を罪悪感と恥ずかしさが満たしてしまう。 …彼を傷つけてしまった。 もう、それだけで限界だった。 気がつくとソフィアは外に出ていた。はだけた服を手で押さえ、その目は涙で濡れていた。 一体私はどうしてしまったのだろうか。 どれだけ自分を責めても、どれだけ後悔しても何も元に戻らなかった。 「…ううぅっ」 いつの間にか降り出した雨が服を濡らし、その寒さが身を刺してソフィアをずたずたにしてゆく。 内外からの痛みが全身から全ての感覚を奪い去ってゆく。 このまま、消えてしまいたかった。 彼にもう会いたくなかった。それ相応のことを自分はしてしまったのだ。 だからもう… 薄れ掛けた視界の中に誰かが現れた気がしたが、もうどうでも良かった。 fin. 376 名前:氷原に咲く花(3) 1/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/17(日) 19 10 17 ID N1Sj9cZ80 [2/4] 「うん…」 目を擦りながら上体を起こす。 外はまだ暗かった。察するに大体起床時間の1時間前と言ったところだろうか。 また横になろうと思ったが、眠れそうにないのでそのまま起きることにした。 ここ2日、ずっとそれが続いていた。 マイスが「それ」に遭遇してから、一度もソフィアに会っていなかった。 男という性から来るものなのか、記憶を失っていようとも彼女の行為が何を指すかは分かっていた。 叫び声を聞いて飛び込んだ部屋での強引なキス、それに続くフェラ、そして… でも本当は全く理解していなかったのかもしれない、だからあの時追えなかったのだろう。 彼女に襲われたという事実より、何も出来なかった自分が悲しかった。 …それでも、自分はなにもしなかったのだ。 必死に忘れようとして畑仕事に精を出し、鍛冶の素材収集にずっとダンジョンの奥地にこもっていた。 確かに仕事に集中することでその間は忘れることが出来た。 ただおわった後、自分が逃げているという事実か激しく襲ってきていた。 夜、ちゃんと寝付けないのもきっとその性なのだろう。 着替えて畑に降りると、いつの間にか降り出した雨が作物を潤していた。 作業の無くなったじょうろをしまい、ゆっくりとはしごに腰掛けた。 ここに初めて連れられたとき、自分はとても不安だった。 記憶を無くした上、見ず知らずの土地に放り出されて辛かった。 だから早く街の一員になりたくて交流を深くし、悩みなどを解決し、住民達の迷惑となったモンスターをおとなしくさせていく内に、 いつの間にか有角人と住民を仲を取り持つことになってしまっていた。 多分それで自分もようやく街の一員になれたと思っていたし、事実その通りだと思う。 377 名前:氷原に咲く花(3) 2/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/17(日) 19 11 14 ID N1Sj9cZ80 [3/4] でもそれしか頭になかったからなのかもしれない、 彼女の思いとかそういうものに何一つ気付かなかったのは。 「はぁ……」 …もう、考えるのはよそう。 このまま考えても結局自分は何も出来ないのだから。 そう思うことで、気持ちを楽にさせることにした。 「あら、おはようございます。」 梯子を登った彼を出迎えたのはエリザだった。 「朝からお疲れ様ですね」 「…え?」 大樹にすむようになってから住民達が遊びに来ることがあり、彼女もその一人だった。 でもこんな早朝に来ることは初めてだった。 「この部屋、ぬいぐるみ以外に鉢植えなんておいてもいいんじゃないんでしょうか? 花なんかも店でそろえていますよ」 「…どうしたんですか、こんな朝から?」 やっとの事で落ち着き、疑問を口にした。 「…あら、理由は分かっているのでは?」 彼女は驚いているようだったが、目は違っていた。 「……はい」 おそらくエリザは自分が何もしなかったことについて来たのだろう。 「ごめんなさい…」 自然に声が漏れた。 378 名前:氷原に咲く花(3) 3/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/17(日) 19 16 23 ID N1Sj9cZ80 [4/4] 「…そう言えば、」 そのまま目線を落として黙っていると、エリザがつぶやいた。 「今日お父様と一緒に都に泊まりに行くんですの。 良い食材が手に入ったのでグルテンさんも腕を振るってくださるそうです。」 初めは彼女の言っていることの意味が分からなかった。 それでも少し考えると彼女の真意が分かった気がした。 「…じゃあそろそろ戻りますね。昼には出かけますから」 そう言ってエリザは部屋から出て行こうとした。 「…あのっ!」 振り向いたエリザに何か言うべきだと思った。場を用意したお礼か、ここまでさせてしまった事に対する誤りか… 「…ありがとうございます」 結局、言えたのはそれだけだった。 それでも彼女に気持ちは伝わったらしい。 「…よろしくお願いしますね」 彼女はそう言って雨の中に去っていった。 昼だというのにドンチャコス邸はひっそりと静まりかえっていた。 家主が出かけているのだから当然なのだが、マイスはここにまだいると確信していた。 エリザが去ってからどうするのか悩んでいた。自分が何をすべきなのか考えた。 でも結局は考える必要なんて無かった気がした。 自分のやることは決まっているのだから。 379 名前:名無しさん@カブ好き[sage] 投稿日:2010/01/17(日) 19 51 15 ID 7TqE+Iio0 [2/2] 一体何が・・・ 380 名前:氷原に咲く花(3) 4/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/18(月) 11 14 17 ID PHaUJdR20 ゆっくりと階段を上っていき、部屋の前に立つ。 中に人がいる気配は感じなかったが、彼女がそこにいると信じていた。 「ソフィア」 ゆっくりと部屋主の名前を呼ぶ。 しばらくの間をおいて中からか細い声が帰ってきた。 「…帰らないで」 それが逆の意味であったとしても引き下がるつもりはなかった。 だけども部屋に無理矢理はいるつもりも無かった。 逃げかもしれないけども、これが自分の決意だった。 「ソフィア……ごめん………」 決断したはずなのにいざ立つと言葉が出てこなかった。 それでも必死に言葉を紡いでいく。 「…僕が……何も……気づけなくて……」 本当は彼女が大樹の家に泊まったときに気づくべきだったのだ。 それなのに自分は 「…一人で…考えてみて……」 ずっと悩んでいるだけで、 「何も…できなかったけど……」 逃げてばかりだったけど、 「……だから」 向き合わなくちゃいけないと知ったから、 「…………」 ……何なのだろう ここで何を言わなきゃいけないのだろう。でも何を? 甘い言葉を言うべきなのだろうが、なんだかそれを言う自分が許せなかった。 「…っ」 無言で壁をたたく。結局自分は何も出来ないんじゃないかというなさけさが身を苦しめていく。 「……ごめん」 ふと聞こえた声に顔を上げると、いつの間にかドアが開いていた。 数日ぶりに見る彼女の顔は少し窶れ、目元が赤くなっていた。 「…マイスっ」 もう考える必要はなかった。胸に飛び込んできた彼女を強く抱きしめる。 それだけで十分な気がした。 389 名前:氷原に咲く花(3) 5/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/19(火) 22 40 58 ID RdGscJS50 [2/5] …そして、今マイスはベットに座っていた。 ソフィアは「ちょっと待って」だけ言って席を外していた。階下から水温が聞こえるからシャワーでも浴びているのだろう。 何を待つのかを知らないわけではなかったし、いくら記憶喪失だとしてもこの先どうなるかは予想が付いていた。 そしてそれに対しても覚悟が出来ていた 「………」 …訳ではなかった。意識してしまい顔が赤くなる。 それでも、もう考える時間はなかった。 「……」 いつの間にか戻ってきた彼女が体を預けてきた。 服を着るのがもどかしかったのか、ごわついたバスタオルを纏っているだけだった。 さすがにここまでされて、止まるつもりはなかった。 ソフィアの肩に手を当て、そのままベットに押し倒した。 「ふぁっ、ひぁ、あぁんっ」 バスタオルの上からゆっくりと胸を愛撫する。 布一枚隔てているのにソフィアは強く感じているようだった。 それでももどかしく感じるのは、男の性なのだろうか。 「…ソフィア、ごめん……」 一気にタオルを剥がして、今度は直に刺激を与えていく。 「はんっ、あああぁぁぁんっ!」 先ほどよりも激しい喘ぎに一瞬ためらいそうになったが、 「……もっと、お願い……」 ここで止めるつもりはなかった。 390 名前:氷原に咲く花(3) 6/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/19(火) 22 41 27 ID RdGscJS50 [3/5] ゆっくりと顔を乳房に埋め、優しく突起を舐め上げる。 「ひんっ、あんっ、あああああぁんっ」 乳首に当たる刺激と手の愛撫に喘ぎがさらに激しくなってくる。 そのまま胸に刺激を与えながら、ゆっくりと右手を下ろしていく。 「んんっっ!? あああああああああぁぁぁぁぁっっ!」 「んちゅ…ここ、すごく濡れてるね…はむっ」 彼女の愛液でぐしょぐしょになった秘所をゆっくりと指でなぞる。 そのまま陰茎を摘んだりしながら弄んでいく。 「はあぁっ、ああんっ、ああああああ…」 「…ソフィア、もう……」 手を動かしたまま乳首から口を離し、そのまま唇を重ね合わせた。 「んちゅっ、ちゅっ……」 彼女に舌を入れると、そのまま絡み取られていく。 その感覚に局部に力が入っていくのが分かった。 服を脱ぎ捨て、自分の大きくなったモノを割れ目に押し当てる。 「…ソフィア……」 「早く…挿れて……お願い」 確認するつもりだったが、彼女はもう待てないようだった。 背中に回された腕が体を一気に引き寄せる。 「くっ…」 愛液が充分だったおかげで意外とすんなりと入ったが、それでも膣の締め付けに一気に達しそうになってしまった。 そしてそれは彼女も同じだったらしい。 「ひあああああああぁぁん!!」 目を瞑って絶頂に行き着かないように必死に耐えていた。 もう彼女の身を案じてられなかった。 「いくよっ…」 体重をかけて一気にペニスを押し込んだ。 「んんっ、あああああああああああああああああああああぁぁ!!!」 破瓜の傷みにソフィアが悲鳴を上げる。 「…大…丈夫……?」 激しく締め付けてくる肉の感触に耐えながら彼女のみを案じようとする。 「……大丈……夫…だから…早く……動いて…」 目に涙を溜めながら、それでも必死に笑顔を取ろうとする彼女を覚悟を見て、躊躇いは起きなかった。 彼女を痛くしないようにゆっくりと体を動かしていく。 「ああああぁぁっ、はんっ、あんっ…」 動かしていくにつれ、彼女の声が痛みから快楽に変わっていくのが分かった。 「あああっ、マイスっ、もうっ、ああんっ」 「ソフィア…僕も、もうっ」 自分ももう限界だった。一気に奥に突き立ててそこで全てを放出する。 「ああっ、ああああああああああああああ!」 叫び声を聞きながら、彼女の中に精液を出す快感に身を酔いしれた。 391 名前:氷原に咲く花(3) 7/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/19(火) 22 42 01 ID RdGscJS50 [4/5] そのまま体を重ねて気分を落ち着けていく。 昼間だというのに体力の殆どを消費した気分だった。 だから、ソフィアが動き出したときには驚いた。 「…ソフィア?」 彼女は息を荒くしながらもゆっくり体を動かしてマウントポジションに移っていく。 「…もっと、欲しい……」 そのまま上半身を上げ、全身で動き始めた。 「はうっ…」 今放出したばかりだというのに膣内で擦られる感覚にまた勃ち始める。 体力がないと思ったのに体はまだ元気らしい。 結合部を見ると桃色に染まった液があふれ出し、見る間にそれが赤くなっていった。 彼女の顔を見るとなんだか苦しそうだった。 「…ソフィアっ、無理はしない方が……」 心配して声を出したが、彼女は制止するどころかさらに動きを増した。 「あんっ、…痛いけど、マイスに…気持ちよくなって…、はんっ、もらいたいから……それに」 ソフィアの表情はなんだか悲しそうだった。 「…私…一人じゃ……マイスがいなきゃもう…」 …そういえば前に聞いたことがあった。インヴァエル川に咲く花は自己を崩壊させることで新たな命の床にするらしい。 つまりその花は独りで生きていけるのだ。でも人は…… 「…大丈夫ですよ」 誰かと一緒にいるから生きていける、だから自分は… 「…僕は……くっ」 …冷静に考えていたはずなのにもう全身が快楽に支配されていた。 そしてソフィアももう限界のようだった。 「…ああっ!!」 僕たちは二度目の絶頂を迎えた。 彼女を、まもっていこう。 倒れ込んできた彼女を抱きしめながらそんなことを思った。 fin 187 名前:◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/28(月) 22 08 05 ID J3Ys+Ecg [1/3] 忙しかったのですが番外編一応書き上げたので投稿します。 相変わらずgdgdなのはお許しを 189 名前:氷原に咲く花(2) 番外編 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/28(月) 22 09 18 ID J3Ys+Ecg [2/3] 「なーペルシャはん、赤ちゃんってどこから来るか知ってる?」 「うんっ、ゆり○もめに乗ってくるんでしょ!」 予想の斜め45°をいく回答にさくやはあきれてしまった。 街の女性達全てがそうなのか分からなかったが、今や大樹の主マイスは注目の的になっていた。 そもそもここには年頃の男性が少ない上、妹好きと鉄好きと甘物好きというイマイチ男らしさに欠けるメンツだった。 そこに現れた彼は確かに優顔だったけど、街の問題をどんどん解決しついには長年の有角人との不仲を改善してしまった。 確かにモンスターとのハーフという点は気になったが、それ以上の魅力もあるしガジさんやペルシャという例があるから問題なかった。 正直さくや自身も気になっていたのだが、なんとなくペルシャの気持ちを知りたくなりかまを掛けてみたのだが… 「……公共機関に乗ってくるんかいなっ!」 案の定、だった。 「んで、さくちゃんは何でそんなこと聞いてくるの?」 相変わらずの天然顔でペルシャが尋ねてくる。 「あ…いや、知っとるのかなと思って…」 自然と顔が赤くなる。きっと分からないと思うけど自分の気持ちを悟られたくなかった。 「…んーっと、知らないよ」 「……へ?」 流石にこの質問は別次元に感じた。 確かに彼女は人魚で色々違うのかもしれないけど、この年になってそう言うことを知らないのには驚きだった。…だから、魔が差してしまったのかもしれない。 「知らないならマイスはんに聞いてくれば?」 「…え?」 言ってから後悔した。このまま彼女を突撃させてあんな事やこんな事になってしまったらどうしようもない。 あわてて弁解しようとするも、 「あっでもでも、マイスはん女の子みたいやからちょっと……」 こんなことしか言えなかった。 しかしこうかはばつぐんだったようだ。 「えっ、マイスくんって女の子だったの!?」 ……もはや何処に行くのか分からなかったけど、これはこれでありがたい… 「私、今すぐ確かめてくるねっ」 「って、ちょっとペルシャ!」 何となく不安だったが、駆けだしていく彼女を止めるすべはなかった。 「……はぁ」 ため息をつきながら空を見た。 今日もシアレンスの街は平和だ。
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タイトル『ペルシャ×さくや』 作・◆V88LE1F0rQ氏 トリップ ◆V88LE1F0rQ 616 名前:◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 06 42 ID 3QeCfyVt0 [1/13] 投下します。ペルシャ×さくやで。 書いているうちにペルシャのキャラが少しおかしくなってしまいましたが目瞑って下さい。 ※レズ注意! 617 名前:ペルシャ×さくや 1/12 ◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 07 51 ID 3QeCfyVt0 [2/13] 「ふんふんふ~ん♪」 「なんやペルちゃん、鼻歌なんか歌って」 「あ、さくちゃーん」 さくやとペルシャは、旅館の前で鉢合わせた。 ペルシャが上機嫌でいたのをさくやは不思議に思い、その理由を尋ねた。 「じゃじゃーん!これ貰ったの♪」 「なんやこれ、入浴剤?」 「うんっ、お風呂にいれよーよ」 容器にはご丁寧に”入浴剤”と書いてあった。少々歪な容器の形、明らかに手書きの文字、 中のピンクの粉が、なにやら怪しげな雰囲気を醸し出している。 「なんかめっちゃ怪しいやん。誰から貰ったん?」 「マリオンちゃんから」 「えっ」 マリオン。その名前にさくやはすかさず反応した。 「それ、返してきいや」 「ええ!?せっかくマリオンちゃんから貰ったのに」 「マリオンはんだからこそや」 マリオンのことだ、絶対何か変なものが入っているに決まっている。 そう思ったさくやは、ペルシャを止めることにした。 618 名前:ペルシャ×さくや 2/12 ◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 08 51 ID 3QeCfyVt0 [3/13] 「あのな、あの風呂はうちらだけのもんやない、皆が使うんや。 そんな怪しいもの入れてお客さんに何かあったらどないすんねや」 そもそも公共の浴場で入浴剤を使うこと自体が間違っているような気もするが。 「でもでも、マリオンちゃんがあたしのためにってくれたんだよ。 さくちゃんはマリオンちゃんの気持ちを踏みにじる気なの?」 踏みにじる、そこまで言う必要は無いだろうとさくやはペルシャの顔を見た。すると目に涙が浮かんでいた。 ペルシャはマリオンの恐ろしさを知らない。しかし、泣かれてしまってはさくやも心を折らざるを得なかった。 「わ、分かったわ。でもお客さんを実験台にするわけにはいかん。 そやな……旅館の営業が終わったら二人でこれ使って入ろ、な?」 「うんっ」 さくやはひとまず、自分たちが生贄になるということで、この話を決着させた。 「それで、その入浴剤にはどんな効能があるん?」 「んーと、浸かった人が皆幸せになれるんだってー」 「……」 最悪、風呂のお湯を全部入れ替えるハメになるだろうとさくやは覚悟した。 619 名前:ペルシャ×さくや 3/12 ◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 09 44 ID 3QeCfyVt0 [4/13] 旅館の営業が終わった後、さくやとペルシャは風呂場に集合した。 幸いにも、この日宿泊する客はいなかった。 「じゃ、早速いれよー」 ペルシャはそういってお湯に入浴剤をかけると、風呂に入り、思い切りお湯をかき混ぜた。 みるみるうちにお湯がピンク色に染まっていく。 「うわー、さくちゃん、いい匂いだねー」 「確かにいい匂いなことはいい匂いなんやけどな……」 それはさくやの想像しているような”入浴剤”のいい匂いではなかった。 ずっとかぎ続けていると頭がクラクラしてしまいそうであった。 さくやの頭の中の一抹の不安が拭えずにいるものの、これ以上考えることを止め、湯船に浸かることにした。 「いい湯だな~ラララン♪」 「……」 最初は匂いに違和感を感じたものの、慣れてしまえば案外悪い心地はしなかった。 考えすぎだったのだろうか。そう思いもしたが、やはりモヤモヤとした感じは残った。 その時、 「あっ、熱っー!」 ペルシャが突然叫んだ。 620 名前:ペルシャ×さくや 4/12 ◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 10 42 ID 3QeCfyVt0 [5/13] 「どないしたんやペルちゃん。風呂が熱いんか?」 「ちがうのぉ……なんだか体の奥がぁっ……熱くて変な感じぃ……」 「ど、どういうことやっ……、あんっ!……な、なんやこれぇ……」 風呂のせいではない。原因は間違いなくマリオンの入浴剤だ。 入浴剤には、体の感度が大幅に増す薬が入っていた。 予想は出来ていた。マリオンが作ったものにはロクなものが無い。 無理矢理にでもペルシャを止めるべきだったのだ。さくやはそう思ったが、すでに遅かった。 「だめやあっ……おかしくなってまう……早くあがろっ……」 「さくちゃん……」 「な……なんやペルちゃ、んむっ!?」 さくやは急に唇を奪われた。抵抗しようとしたが、入浴剤のせいか、力が入らない。 「んっ……はむっ……ちゅるっ……」 「や、やめぇ……ペルひゃん……」 「さくひゃん……さくひゃぁん……」 さくやとペルシャの舌が絡まりあい、糸を引く。 二人とも、風呂の熱さ、入浴剤の効能に加えて、キスをしたことで顔が真っ赤になっていた。 「んひゃあああぁっ!」 ペルシャが突然さくやの乳首を触った。さくやは膝が震え、風呂の中に沈みそうになる。 「ペ、ペルちゃんっ……んあっ……ふうっ……」 さくやは徐々に感情が高ぶっていくのを抑えられなくなっていた。我慢の限界だった。 「さくちゃん……さくちゃぁんっ……ふあっ!?ひゃんっ!」 「ペルちゃんっ……んっ……あっ……」 入浴剤の効果に、遂にさくやも屈してしまう。負けじとペルシャの乳を掴み、こねくり回した。 「ふあっ……んっ……んふぅ……」 互いに乳を揉みしだく。そのたびに二人は甘い声をあげた。 621 名前:ペルシャ×さくや 5/12 ◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 11 42 ID 3QeCfyVt0 [6/13] 「ふふっ、さくちゃんかわいいっ……じゃあ……ここはどうかなっ」 「ふえっ?んああああああぁぁんっ!」 ペルシャがさくやの秘部にそっと触れる。それだけでさくやは軽くイッてしまい、 風呂の中に倒れこみ、そのまま沈んでしまった。ペルシャがすぐに引きあげる。 「さ、さくちゃん……大丈夫ぅ?」 「ひどいわぁ……ペルちゃん。お返しっ……あ、あれっ?」 「どったのぉ……?」 「ペルちゃんっ……アレはどこや?」 さくやはペルシャが人魚になっていることをうっかり見落としていた。水を被るとそうなってしまうのだ。 どこを触っても秘部が見つからない。 「お魚さんはっ……交尾しないんだよおっ……だからっ……アレはないのおっ……」 「な……なんやてぇっ……」 魚類のほとんどは雌が放出した卵に雄が精子をつける体外受精によって繁殖するため、 交尾という概念は存在しない。 体の半分が魚になったペルシャは、秘部が無くなってしまったのだ。 「だ、だからぁっ……元に戻らないとっ……だめだよおっ……」 「じゃ、じゃあいったんあがろか……」 「うん……」 体を拭けばペルシャは元に戻る。そのため、二人は風呂からあがることにした。 622 名前:ペルシャ×さくや 6/12 ◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 12 41 ID 3QeCfyVt0 [7/13] (ふええぇっ……タオルの編目がっ……あかん、まともに拭けへん……) さくやとペルシャは風呂からあがり、体を拭き始めた。しかし、入浴剤の効果はまだまだ続いている。 タオルと体が擦れるたびに、声をあげてしまいそうになり、なかなか拭けずにいた。 「さくちゃん……拭いてあげよっか?」 「いや……自分で拭けるぅっ!?」 ペルシャはさくやの体を拭き始めた。 タオルのゾクゾクとした感触がさくやを襲う。 自分で拭くのでさえ感じてしまうのだ。ましてやペルシャに拭かれては、堪らなく感じてしまう。 ゆっくりと、じわじわと、快楽がさくやを包み込んでいく。 髪の毛一本一本ですら、性感帯になってゆく程であった。 「さくちゃん……ここも綺麗にしないとねぇ……」 「ペルちゃ、んっ!そこっ、卑怯や、あんっ!」 さくやの秘部に、タオルがグリグリと押し付けられる。 押し付けられた部分が、さくやの愛液によってグシャグシャに濡れてしまう。 「ペルちゃ、やめっ、やめっ……ひゃめえええええぇぇっ!」 さくやはまた、イッてしまった。 623 名前:ペルシャ×さくや 7/12 ◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 13 24 ID 3QeCfyVt0 [8/13] 「さくちゃぁん……あたしもっ……拭いてよおっ……」 ペルシャはさくやのイッた姿を見て、ますます興奮していた。 さくやはさっきのお返しとばかりに、タオルでペルシャの体を舐めるように撫で回す。 強弱をつけたり、円を描くようにしたりして、ひたすら撫で回した。 「ここがええんか?このぉっ……」 「あぁん、さくちゃん、それ、すっごくイイよおっ!」 さくやはペルシャが未だ人魚の姿であることにもどかしさを感じていた。 自分はアソコを責められたのに、ペルシャにはそれが出来ない。 イライラが募り、その分責めも激しさを増した。 「ふあっ!あんっ……あんっ!」 「お……ようやく元に戻ったか……覚悟しいや」 「ちょっとさくちゃん、まっ、て、ふぁああああああぁぁん!」 ペルシャが人間の姿に戻ると、さくやはすかさずタオルの先を丸め、ペルシャのアソコを突いた。 さくやがしているそれは、まるで男女の性行為のようであった。 今までウズウズしていたのか、思いっきり擦ったり、大きく弄り回したり、大胆に責めた。 「さくちゃ、らめっ、イッちゃうっ、イッひゃううううううううううっ!」 ペルシャもまた、イッてしまう。 二人とも、体を拭くだけでグッタリとしてしまった。 「ここじゃ寒いし……続きは部屋でしよっ」 「うん……分かったわ……」 二人は軽く着替えを済ませ、ふらついた足取りで布団のある部屋へ向かった。 624 名前:ペルシャ×さくや 8/12 ◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 14 19 ID 3QeCfyVt0 [9/13] 「二人とも、風呂場がえらい騒がしかったどす。なにかしとりはったん?」 (げっ、おかん……) 一番会いたくない人に会ってしまった。しののめは用があって帰りが遅くなっていた。 部屋に向かう途中、ちょうど帰ってきたところで鉢合わせてしまった。 「な、なんでもないわおかん、そいじゃな」 「ちょっと待ちい。二人とも顔が赤いですえ。調子悪いんと違いますか?」 「ふあっ!?」 しののめが二人を引きとめようと、さくやの肩を掴んだ。 さくやは思わず声をあげてしまう。 膝がガクガク震えたが、なんとか持ちこたえる。 「だ、大丈夫……ちょっと、のぼせただけや……」 「それにしては、様子がおかしいような……」 「大丈夫、大丈夫やからあっ……」 涙を浮かべながら懇願するものの、しののめはなかなか離してくれない。 微妙な手の動きですらも、今のさくやにとっては大ダメージで、いつ声を漏らしてもおかしくはない。 我慢の限界に近づいたその時、ペルシャが口を開いた。 「おかみさん、今日はつかれたでしょ?お風呂に入ってきたらどうですか?ほら、あたしたちも入ったんですし……」 (ペ、ペルちゃん!?) 風呂の中にはあの入浴剤が入ったままだ。ペルシャが忘れるわけがない。 「そうですか、確かに今日は疲れましたし……じゃあお言葉に甘えて。でも二人とも、体には気ぃつけるんよ」 「はいっ!それじゃあ!」 ペルシャはさくやの手を引っ張り、そそくさと行ってしまった。 625 名前:ペルシャ×さくや 9/12 ◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 15 21 ID 3QeCfyVt0 [10/13] 「ペルちゃん……おかんにあんなこと言って……大丈夫なんか……」 「この際仕方ないよお……」 さくやはしののめに入浴剤のことがバレるのを恐れていた。 しかし、ペルシャの言葉に助けられたのも事実である。 他にもっといい方法があったのかもしれないが、今はそんなことを考える余裕はなかった。 どちらにせよ、いずれはバレるだろうと思い、そこで考えを止め、とりあえず布団を敷いた。 「じゃあ……さっきの続き……始めよっ」 「うん……」 そう言うと、二人は口付けを交わした。 すると、体の奥の熱い感覚が、再び蘇ってきた。 「さくちゃんっ……体が、体が熱いよおっ!」 「うちもっ、うちもおっ!」 「さくちゃん……さくちゃん……さくちゃぁん!」 激しい口付けによって、すっかり風呂にいた時の熱が戻っていた。 二人は互いの服を脱がせ始める。 微妙な服の擦れに、二人の甘い声が漏れる。 「さくちゃんっ……さくちゃんの体っ……んぁっ……かわいいっ……」 「ペルちゃんもっ……ふぁっ……ほんまっ……かわいいわぁっ……」 服を全て脱がせ終わり、二人の体が露になる。 さっき体を拭いたばかりなのに、二人とも汗でびっしょりだった。 突然、さくやはペルシャを押し倒した。 「さ、さくちゃ、ふあっ!?く、くすぐったいぃ……」 「ずっとうちやられっぱなしやったからなあ……お返しや……ちゅるっ……ん、しょっぱいわあ……」 さくやはペルシャの胸を舐め、赤ん坊のように乳をすすった。 汗にまみれた体がしょっぱさを感じさせた。 626 名前:ペルシャ×さくや 10/12 ◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 16 13 ID 3QeCfyVt0 [11/13] ペルシャの胸を一通り舐めた後、今度は腕を舐め始める。 「ペルちゃんの腕……細くて……白くて……柔らかぁい……」 「んふぅ……もうっ……さくちゃんったらあっ……」 一方の腕を舐め終わると、今度はもう片方の腕を舐め始める。 肩の先から指の間まで、丹念に舐め回した。 そして脇、腹、脚へと徐々に舐める場所を移していく。 ときどきペルシャの体がピクリと揺れ、プルプルと震えた。 「んあああぁぁっ……さくちゃん……いいっ……いいよぉ……」 さくやがペルシャの体をほとんど舐め終わる頃には、 ペルシャはまるで骨抜きにされたかのようになっていた。 しかし、さくやの責めはまだまだ止まらない。 「まだや……まだここが残ってるねんで……ぺろっ……」 「ふあっ!?さ、さくちゃあぁん……そこ舐めるなんて……きたないよぉ……」 「ペルちゃんに汚いとこなんてないよ……んっ……ちゅる……」 体を拭いていた時もそうであったが、やたらと大胆に責める。一心不乱にペルシャの秘部を舐め続ける。 「ん、ぺろっ、はむっ、ぴちゃ」 「さくちゃ、んっ!舐めすぎっ、だよおっ!ふあああああぁぁん!」 ペルシャは絶頂を向かえた。秘部から愛液が飛び出し、体全体が痙攣を起こす。 「ペルちゃん……大好き……ちゅ」 さくやはそんなペルシャが可愛らしかったのか、ペルシャの顔まで自分の顔を持っていき、軽く口付けした。 627 名前:ペルシャ×さくや 11/12 ◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 17 03 ID 3QeCfyVt0 [12/13] 「ふふふ……さくちゃんはかわいいなあっ……それっ」 「ん、ふああっ!」 ペルシャはさくやの背中に手を回し、思い切り抱きしめた。 そして体が密着したまま、上下に動き始める。 二人の汗、ペルシャの愛液、そしてさくやの唾液によって、スムーズに体が動く。 腕、胸、腹、脚、体のあらゆる部分が接触し、ものすごい気持ちよさが二人を襲う。 「ふぁああんっ!なにっ、これっ!気持ちいいっ!」 「あたしもっ、気持ちいいよおっ!でもっ、こうしたらっ、もっと気持ちいいかなっ!?」 「ふえっ?ああああああああああぁぁっ!」 ペルシャは自分とさくやの体を起こし、片方の脚をさくやの脚の上に乗せ、秘部と秘部をあてがった。 これまでの行為により、二人の秘部は十分に濡れていた。 「さくちゃん、さくちゃんっ、さくちゃあああああああんっ!」 「ペルちゃんっ、ペルちゃんっ、ペルちゃ、ペルちゃああああああああんっ!」 二人は貪欲なほどに快楽を求め、秘部を上下する。 息も絶え絶えになり、正に絶頂が近づいていた。 「「ふあああああああああああああああああっ!!」」 そして、同時に果てた。 628 名前:ペルシャ×さくや 12/12 ◆V88LE1F0rQ [] 投稿日:2010/03/26(金) 00 18 08 ID 3QeCfyVt0 [13/13] 「ペルちゃん、好きや、ほんま大好きっ」 「さくちゃんは甘えん坊だなあ。あたしも、だーいすきだよ」 行為が終わり、さくやはペルシャに抱きつく。 もはや他のことなど眼中にない程に、ひたすらペルシャに抱きついた。 そしてそのまま深い眠りに落ちていこうとした。が、ペルシャはある重要なことを思い出した。 「そういえば、おかみさん大丈夫かなー」 「……あ」 二人は風呂場の様子を見に行くことにした。 「おかみさん、本当に大丈夫かなー」 「おかん……堪忍な」 風呂場を恐る恐る覗く。しかし誰もいない。 「あれ?おかん、無事にあがれたんか?」 「よかったー」 ほっと胸を撫で下ろしたのも束の間。後ろから恐ろしい気配を感じる。 二人が振りかえるや否や、腕をガッチリと掴まれた。 「お、おかん!」 「ほんまにこのいたずら娘たちは……、」 「おかみさん、目が怖いよっ!」 気配の正体はしののめであった。目の焦点が合っておらず、顔が真っ赤で、口元にはよだれが垂れている。 間違いなく入浴剤の毒に侵されていた。 「どうやらおしおきが必要のようですなあ……」 続く